Delivering Transformative Therapeutics
Breaking through barriers.
Alongside patients, families, and partners.
Latest News
Science
Lead Asset RS-602
異常なタンパク質の凝集に対し、
細胞が本来もつタンパク質品質管理機能を増強させるアプローチ。
RS-602のメカニズムは、細胞内のタンパク質品質管理を担う生体内の分子を応用しています。これを神経細胞をはじめとする疾患の標的細胞に届けることで、神経変性を引き起こす病的なタンパク質の凝集を抑えることをコンセプトとしています。リードプログラムとしては、ALSを標的疾患として研究開発を進めています。
神経変性疾患の中心的な病態とされているタンパク質の異常凝集
ALSにおいて、神経細胞で凝集が認められているタンパク質として、TDP-43が知られています。正常な運動神経細胞では、TDP-43は細胞の核内に存在し、神経の生理機能にとって必須のRNAのプロセシングやスプライシングを司っています。しかし病態では核から細胞質へと局在が変化し、不溶性の異常な凝集体を形成します。本来の機能が失われることと、凝集体による新たな毒性が生じること——これらのメカニズムが、ALSの神経細胞の変性の過程で起こっています。
この神経病理は、孤発性のALSでも、家族性においても、原因遺伝子にほとんど左右されることなく、ALS患者さん全体の95%以上に認められます。神経におけるTDP-43の異常凝集はこの疾患の中心的な病的変化そのものであり、そしていまだ臨床的に有効な治療薬が確立されていない標的です。
RS-602の優位性
主力パイプラインであるRS-602は、研究開発段階のAAV遺伝子治療薬であり、1回の投与で治療遺伝子の持続的な発現による長期的な薬効が期待されます。
-
1
ALSの病態における中心的なメカニズムに対する直接的アプローチ
下流の経路や単一の原因遺伝子ではなく、大多数のALS患者さんに共通する病理であるTDP-43の異常凝集に直接作用します。
-
2
内在性の分子
RS-602に搭載されている遺伝子は私たちの細胞がもともと発現しているヒトのタンパク質をコードしているため、発現した治療用タンパク質が生体内で異常な免疫応答を引き起こすリスクは低いと考えられます。
-
3
幅広い凝集タンパクを標的にする
RS-602によるタンパク質品質管理の機能補充の仕組みは、様々な病因となる凝集しやすいタンパク質に対する作用が期待されるため、TDP-43だけでなくその他のタンパクの凝集にも有効性が期待されます。
ひとつのメカニズムで、複数の神経変性疾患へ。
私たちが開発している治療薬のメカニズムは、TDP-43だけに作用するにものではなく、凝集体の異常な蓄積という共通の根本病理をもつ他の神経疾患にも、向けることができます。
同じ論理は他の病的タンパク質にも当てはまり、それがALS以外の疾患へも広がる開発の可能性があります。